天底は相当後でないとわからない


「天底は相当後でないとわからない」(小豆相場の基本より)
わかった時は、すでに終っているのである。

グラフを見て、今、底練り中と見込みをつけ、3ヶ月後に売ろうと沢山買う。
しかし、底抜け。1ヶ月後、ダメだ!と気がついた時は手遅れで、取り返すのは至難の技。投げたら大きな損。
持ち続けたら、所謂、「塩漬け」なお悲惨な目に会う。

片張りの相場をやっていた時、よく
「どうしたら ええんじゃー!」
「うねり取り なんか儲かるわけねぇよ」 と叫んだものである。

博才がほとんどゼロの管理人の場合、サヤ取りに転進したから、
こうして相場を続けていられるが、片張りでは、とうの昔に市場からの退場を余儀なくされていただろう。

変動感覚は音感と同じである。
音痴な奴がいくら努力しても楽器を演奏することができないのと同じで、
相場感覚の鈍い奴が何百枚の場帖を書き、何百枚の折線グラフを描いたって、
片張りでは儲かるようにはならないのである。

反面、楽器が上手い奴は絶対音感というのを生まれながらに持っていて、そういう奴は努力すれば一流の音楽家になれるのである。

「相場に勝つには自分の性質や長所短所を知り、それに合うように商内の方法を工夫することである」
と松村辰次郎が言ったのは「自分の分を知れ」ということなのではないかと思う。



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