『両建ての両建て』でクロス手仕舞い


6/22に「米国のデフォルト実現の可能性はほとんどないと思う」と書いたけど、
オバマ大統領が日曜日に「議会指導者が合意した」という緊急声明を出すという緊迫した事態になり、米国債格下の可能性が濃厚になってきました。

オバマ大統領の緊急声明で月曜日の225は反発しましたが、
NYダウは7月上旬に陽線新値9本で天井をつけ、その後、陰線新値5本で黄色信号となり、陽線2本で大きく戻した後、下げに転じ、昨日までで陰線新値8本。
どうやら二番天井を形成したようです。

さて、7月はサヤ取りをしていました。自分のサヤ取りのスタイルを書きますと

サヤ取りのA株売り-B株買いの両建て玉を積重ねていき、
サヤが逆行の動きになったら、カウンターの両建て玉(サヤ取りのB株売り-A株買い)を積重ねる。
そうして利益を温存したカウンターの両建て玉を、ある程度積重ねたら、それぞれの両建て玉、同枚数を寄付、後場寄付または大引で同時出会いにより、クロス手仕舞いする。

もともと安全なサヤ取りの両建玉に対し、利食いの代わりに両建の反対玉を建てていくのだから、絶対の絶で安全である。

こうすると手仕舞い時の相場のブレで予定収益が悪化しないから、精神安定上よろしい。
ただ、クロス手仕舞いに際しては4種類の注文を出す必要があるので少々面倒だし、金額的には僅かだが、手数料負担は倍になる。

限月がない株式相場においては低コスト、低リスクで『カラ売り玉-カラ買い玉』の基本ポジションを永久に維持することもできる。

『無期限信用の売り』が可能な証券会社もあるから、そうした仕組みを利用してカラ売りすれば逆日歩がつかないし、

恒常的に逆日歩がつく銘柄をカラ買いすれば、買い方金利逆日歩による受取り利息で相殺されるから、現株を保有する必要はない。

もちろん、手数料、貸し株料、買い方金利、管理費というコストは負担しなければならないが、これは相場の経費である。
また、無期限信用の売りには枚数の枠があるから、利用できないときは逆日歩を負担する必要がある。

結局、株を所有するのではなく、サヤ取りのポジションを保有する感覚で相場を張っている。
状況によって、『両建ての両建て』のバランスを多少崩して玉を操作することもあるが、
最終的には同枚数のクロス手仕舞いで、なまぬるく利食いを繰り返してゆくのが基本である。



  相場戦略研究所 http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1289/