「サブ・プライム」ローン

NYダウは陽線五本で反発していますが、「サブ・プライム」業界の経営危機が米国株に暗い影をおとしています。

「サブ・プライム」ローンというのは、てっきり、信用度の低い人たちの住宅ローンのことだと思っていました。

「サブ・プライム」ローンを利用している人々は、ローンの契約期間一杯を利用するよりも、ローンで入手した中古住宅を短期間で転売して、ローンを一括返済し、同時に僅かでも売買のさやを稼ごうというケースが圧倒的に多いと言われている。
ところが、昨年半ばごろから中古住宅市場がそれまでの「売り手市場」から一転して「買い手市場」に転換し、転売の機会が大幅に低下した。転売を前提にローンを組んだ契約者は、たちまちローンの返済が行き詰まり、返済不能が大量に発生した。(長谷川慶太郎先生の「動きを追う」より)
ということのようです。

これは我が国のバブル崩壊時の住専とかモーゲージ・ローン会社を連想させます。思い出したくもありませんが、我が国の恐怖の逆噴射政策「総量規制」で不動産の買い手が消滅し、死屍累々の地獄と化したあの頃。
住専の破綻が始めの一歩だった・・・ そして、不動産業界の暗転は、株式市場にボディ・ブローのように効いてきました。
米国のことですから、「総量規制」のような馬鹿なことはしないでしょうが、中古住宅市場が底打ちするまで、「サブ・プライム」業界の淘汰は続き、金融のゴタゴタで、NYダウは足踏みするかもしれません。