散歩の友人


毎朝、散歩で近くの小山に登っている。
散歩は平地を歩いてもダメで坂道の方がいい。
坂道を登ると心臓に負荷がかかり、心肺機能の強化につながるし、足腰の鍛錬にもなるのだ。

私は無愛想で余分なことは言わない性格だから、近所に会話をする知人はいなかった。

しかし、散歩で登る小山で毎朝すれ違う老人とは三年目に挨拶をするようになり、五年目に口をきくようになった。

3キロのダンベルを両手に持って坂道を歩いているので、元気そうに見えたが、95年に脳梗塞で倒れ、右半身が麻痺していると言う。いまでも文字が書けないらしい。

「あんたは若いのに毎朝、感心だねぇ」などと誉められる。
「僕みたいにならないように、散歩はずっと続けたほうがいいよ」などといってくれる。

土曜日にあったとき、「パソコンが起動しなくなったんで見てくれないかなぁ」というのでその人のマンションに行った。
ディスク・トゥ・ディスクのリカバリーをやって直してやった。
バックアップを強く薦めたが、意味が理解できないみたいなので諦めた。
年配の人はこんなものかなぁと思って帰ってきた。

近所で唯一の人間関係だから、大切にしたほうが良いかもしれない?



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