納得できる売買では、
「明日もここに市場あるべし」という考え方の下に、
出動の時期が来るまで心静かに待つことが肝要である。
しかし、出動すべき公益上有害な大相場の出現は
滅多にあるものではない。
よって、相場師としての策戦は、
普段は サヤ取り商いに打ち込みながら、
公益上有害な大相場の出現を待つ
以外にはないのである。
相場を仕掛けるチャンスは、それほど多くはない。
たとえば柔道をしていても、敵の体が崩れないでいるときに足払いをかけても倒せるものではない。
敵の体に隙ができたときに、はじめて技がかかるのだ。
相場も同じで、2カイ3ヤリのとき買いに行けば3。売りに行けば2である。
相場が動かないとき手を出せば歩が悪いに決まっている。
だから、狙えるところを待つのがよいのである。
(松辰遺稿「相場の道」より)
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