信用取引の心理メカニズム


百万円の資金の人は百万円の力しかないし百万円分しか相場が見えない。

百万円の力で三倍の信用取引をやると、実力以上の売買をすることになるから、心理的な圧力がかかる。さらに損失額も三倍に膨張するから、冷静さを失っていくのである。

負けを恐れる心理的な圧力から、少しの儲けで利食いしたくなるし、損になれば、なんとかトントンで逃げようという心理状態になる。
その結果、冷静に相場を見ることができなくなり、儲けは小さく、損は大きくなる。

金が沢山ある者が小資金で信用取引で戦えば、自分の力を小さくして戦うことになり、自分の力しか物は見えないから、やはり心理的に無理が生じる。

そもそも、小資金で儲けようとする行為は 焦り であり、焦っていては冷静な売買ができないから負けるのは当り前である。

焦り、自己過信は失敗につながる。身のほどを知ることが大切で、年齢、性格、資金を考えて無理をしない。

休み中、何かを手掛ける時は資金に余裕を持って、3割の力でやる。すこし上手くいっても建玉を大きくしない。相場の蟻地獄にひっかかって深入りして失敗する。

早い損切りは再起への闘志を込めた勇気ある決断である。

相場は自分の力の7割を使えばよい。常に全力で臨めばいざという時バカになる。
相場にはガラ、フルイがつきものである。株の揉み合いは75~90日。

冷静さを保つには相場との接触時間を限定すると良い。
見ていれば売買したくなるから、寄付、前引は捨てて大引だけに限定する。

そうすると相場との接触時間は約30分で済むし、大引の引成りで注文すれば帖入値で売買でき、翌朝の寄付で注文するより心理的に有利である。



  相場戦略研究所 http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1289/