「大儲けの極意」と「日本相場師列伝」

「大儲けの極意」と「日本相場師列伝」、早速読みました。
先週の土曜日、“脳の経年変化”と題し、「歳を取って脳が衰えるにしたがって、相場を張ることによるストレスに耐えられなくなる」と書きましたが、両書は私の考えが正しいことを再認識させてくれました。

「日本相場師列伝」は70人の大物相場師の対比列伝というべき本で、一人に3ページをさいており、相場師人名辞典代わりに使えそうな本です。

70人のうち、ほとんどが最後に大きくやられ、破産の憂き目に遭っています。
相場成功者として資産を残すことができた人は、
相場から足を洗って実業界に転じた人か、大負けする前に急死してしまった人でした。

「大儲けの極意」の岡部寛之さんも、はっきり言い切っています。
(引用)
「実践で鍛えられた相場師が、なぜ敗北したのか。
これは 50、60歳を越してもなお相場の世界に足を突っ込んでいたからだ。
老いたアルピニストがいつまでも若い者とおなじように山に登りつづけていればいつかは遭難する。
相場もそうだ。
歳をとれば、判断力、決断力、自己制御力が鈍り、アクセルもブレーキもきかなくなる。
そのような状態で、壮年期と同じ姿勢で勝負に出れば、敗北するのはむしろ当然のことだ。」

「相場師は終わりをいかにまっとうするかが重要なのだ。
かつては旭日昇天の勢いだった相場師が、ついに再起不能の大打撃を受け、孤影悄然、相場の世界から脱落していった例をあまりにおおく見てきた。
前者の轍を踏みたくはない。」
(引用おわり)
しみじみとありがたい言葉であります。

さらに、自分の小さな失敗の経験を
「すでに45歳になっていたから、年齢からくる気力の衰えが招いた失敗だろうか。」
と自己分析しています。

相場適齢期は45歳ぐらいまで?かもしれません。