小口の専門家

 小口の専門家とは、小規模な売買ではあるが技術水準が高く、投機売買だけで生活費を稼いでいる職業的投機家をいう。

 世界に相場商品は多いが、代表的なものは為替と金である。
例えば、香港のテール金取引所においては、5単位を最高限度として売買するファイブ・テール・トレード(Five teal trade)という小口の職業的投機が行われていた。

 日本では、小豆と生糸・繭といった国内商品に小口の専門家が多く存在した。
その理由は、
 長期的には価格の変動は大きくないが、毎日、毎月の変動幅は大きく、昔の高額な手数料も負担にならなかった。

小豆のような国内商品はドル相場の変動で値動きが増幅されない。

当時の株式相場は商品相場に比較して、
手数料が高く、レバレッジ効果が低い。
価格変動が不透明で、価格操作が多い。という難点があった。
(投資の科学1994・2より)

☆小口の専門家は相場貴族である。
 相場貴族とは、本来は貧民であるはずの者が、相場を職業にすることにより、給料を得るために働く必要がなくなり、相場三昧の貴族的な生活を送っていることをいう。
*三昧=雑念を離れて心を一つの対象に集中した状態。
 この状態に入れば、正しい智慧が起こり、対象を正しくとらえることができる。

 そうした小口の専門家になるためには
①長期的な価格変動が小さく、毎日、毎月の変動幅が大きい銘柄を選択。
②ドル相場の変動で値動きが増幅されない銘柄を選択。
③売買手数料が安い証券会社を選択する。
ことが必要である。

*専門=ある一つのことだけに専念すること。一つのことだけに関心を向けること。


  相場戦略研究所 http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1289/